緒言

平成28年4月,千葉工業大学工学部に新しい学科「機械電子創成工学科」が誕生しました*1. 私は,工業高校で「電気」を学び,工業大学で「電気情報工学科」,工業大学大学院で「電子物性」関連を専攻しました.今回,自分の人生に「機械」要素が入ってくることに【不安(49%くらい)】と【期待(51%くらい)】の両方を感じております.

母校も

最初に少し触れましたが,私は,名古屋工業大学(電気情報工学科/電気情報工学専攻)で学びました.ただの偶然(?)ですが,私の母校でも当該学科が,平成28年4月より「電気・機械工学科(専攻)」になるそうです.その偶然に感謝したいと思います.

「機械」とは

人類の歴史的には,イギリスでの産業革命(動物の動力から,蒸気機関への転換)だと思いますが,詳しくは分かりません.「日本機械学会(1897年創立)」での「アンケート結果に見る「機械」とは」を読んでみたいのですが,物理単位では[Nm]なんだろうな,と想像しています.

「電子」とは

人類の歴史的には,磁石と似ているようで違う力があり,それを「電気力」と名付けたとされるウィリアム・ギルバートの存在を基点としたいと思いますが,現代に生きる人類が,(なんとなく…というのを否定できません/しません…が)利用できている唯一の素粒子が「電子」だと思います.「電気学会」(1888年創立)でも「電気」を定義されていませんが,物理単位は[eV]あるいは[W(=J/sec)]だと思います.

「機械」と「電子」の間に要る物

それが「創成」だったら良いな…と思うのところですが,「制御」だと思っています.

「機械」と「電子」の間に居る者

そのような方を「輩出」するのが,この機械電子創成工学科の「役割」だと信じています.

両方はできない…よ

残念ですが,「機械工学分野」と「電気・電子工学分野」,その両方を「たった4年間」でマスターできるはずはありません.またそれを期待するのは,当該分野で活躍されたきた/されている先輩エンジニアの皆様にも「失礼」なことだと思います.

ご自分にとって,どのような分野に対して強い興味が湧くか,そしてご自分の生涯を掛けて,どちらの道を進んでいくのか…を,真剣に悩んだ上で決定し,その道のプロフェッショナル(≒エキスパート)になる準備を完了する時空間の提供が,本学科の使命であり,存在意義と思い至っております.

「電気・電子工学分野のことも分かる機械工学者」あるいは「機械工学分野のことが分かる電気・電子工学者」になりたい!…という若者が集まる学科になれば良いな,と思っております.

参考文献


*1 「Technology+ 工学.夢を形にするチカラ」というキャッチコピーですが,私はこれはとても秀逸なキー・フレーズだと思います.考えた方,素晴らしいセンスです.

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Last-modified: 30-04-2016 (土) 10:56:18