緒言

 Friedrich August Kekule von Stradonitz(1829~1896)博士の「ベンゼン環(亀の甲羅型)構造」を着想した時の有名な夢エピソードがありますが,そこに(科学者,工学者を問わず広い意味での)研究に従事している方にとっての理想の姿があると思っています.

研究成果は研究時間に(略)比例するのか?

上記の言葉だけの意味では,当方は「略比例しない」と思っています.

適切な例ではないかもしれませんが

スポーツの世界で,練習時間だけ多くても仕方がないのと同じで,どれだけその練習に効果があるか考えて取り組む,効率ではなく,能率といったような,取り組んでいる際の意識が重要であることは,多くのスポーツ選手が明言されていますね.

時間を掛ける(✕)こと

20時間,100時間,2000時間,10万時間…など,何かを会得する/したい際の必要な時間*1の目安として挙げられることが多い数字を羅列してみました.

大事な取り組みに対して「時間を掛ける」ことは,当然のことでして,「○○○時間」取り組んだ!…ということだけに着目しても仕方がないと思いませんか?

考える続けること

眼の前に「問題(課題)」があって,その問題を細分化していくことや多角的に捉えてみること,その際の熱中している,没頭している状態こそ,醍醐味だと思います.試行錯誤を繰り返している際,行き詰まっても,それでも次のアイディアが出てくる,なんとも不思議な体験を味わって欲しいです.

そして,そのような過程を経て発現した「考察」を,是非,指導教員に話してみてください.そのような魂の込もった交流を愉しみにしております!

参考文献


*1 千葉工業大学工学部電気電子情報工学科では「350時間」が挙げられていますね.
*2 学生さんに教えてもらいました.

トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 14-10-2018 (日) 10:44:04